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2015年12月より、従業員のストレスチェックが義務となります!

2015年12月より、従業員のストレスチェックが義務となります!

こんにちは。社会保険労務士事務所オフィスアールワンの長谷川(はせがわ)です。先日、ペットボトルで枝豆やプチトマトが栽培できるキットを7種類ほど購入しました。1日で倍近く茎が伸びる野菜もあり、毎日が驚きの連続です。(夢はもちろん、自分で育てた枝豆をつまみにビールを飲むことです!)

さて2015年12月1日より、従業員のメンタル不調の未然防止を目的として、医師・保健師等による「心理的な負担の程度を把握するための検査」(以下「ストレスチェック」)と「面接指導」の実施等が会社に義務づけられることになりました。

これにより、会社のメンタル不調者への対応が法文上明確になります。つまり、従業員が過労死や過労自死(自殺)した場合など、今後は会社がより厳しく使用者責任を問われることが予想されます。

今回はストレスチェックの義務化について、事前に知っておきたいポイントと注意点をお伝えします。

 

ストレスチェックの対象となるのは?

まず今回の制度ですが、すべての会社(事業場)、すべての従業員が対象となるわけではありません。

 

《対象となる事業場》

従業員50人以上の事業場 (50人未満は努力義務)

※会社単位ではなく「事業場」単位での判断となります。

※例えば、正社員20名・アルバイト40名の事業場は対象となります。

 

《対象となる従業員》

以下①②いずれの要件も満たす労働者(一般定期健診の対象者と同じ基準です)

①期間の定めのない契約により使用される労働者(※)

②1週間の労働時間数が、当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上である労働者

※期間の定めがあっても、「1年以上使用されることが予定されている」または「更新により1年以上使用されている人」は対象となります。

 

対象となる従業員は、一概に「正社員」や「アルバイト」といった判断基準ではないことに注意が必要です。

 

ストレスチェック制度のポイントは

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次に、ストレスチェックの内容や会社側の義務について具体的に見ていきましょう。

 

ストレスチェックとは?

従業員に対して、「仕事のストレス要因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」についての検査を行います。

対面式ではなく、アンケート形式の「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」を使用することが推奨されていますが、一定の基準を満たしていれば、どんな検査を用いるかは「事業者の判断」により選択できます。

 

会社(事業者)の義務とは?

次の3点がストレスチェックにおける会社(事業者)の義務となります。

①「1年以内ごとに1回、従業員に対してストレスチェックを行うこと」

②「ストレスチェックの結果、医師から高ストレス者とされた従業員から申し出があった場合、医師による面接指導を行うこと」

③「1年以内ごとに1回、ストレスチェックに関する労働基準監督署への報告(罰則有)」

 

また、面接結果に基づいた医師の意見を勘案して、その必要があるときは、残業や休日労働の削減など、就業上の処置を講じる必要もあります。

 

ストレスチェック制度のここに注意!

一般定期健診と違い、実は従業員にストレスチェックを受ける義務はありません。(会社の義務は「受けられる機会」を与えるところまでです)

そして、本人の同意なしに会社担当者は受検結果の内容を見ることができないため、ストレスチェックが事実上機能しなくなってしまう恐れがあります。受検しない従業員に対して、受検の強要や不利益な取扱いはできません。そのため、事前に従業員に制度の趣旨をしっかり説明し、安心して受検ができる相談窓口を設けるなどの対策を行うことが大切です。

また、もしも過労死等が起きてしまい、損害賠償請求をされた場合、会社側が事前にどのような対策をしていたとしても、その使用者責任が0%となることは間違いなくありません。あくまで、健康診断や労務環境整備など様々な取り組みを行うことで、その責任の割合を減らせるに過ぎません。つまり、そもそもメンタル不調者を生まないことが何より重要です。

メンタル不調者が増えれば会社の生産性にも大きな影響を及ぼすことはいうまでもありません。従業員の健康を守ることは、すなわち会社を守ることと考え、メンタルチェックをはじめとした労務環境の総合的な整備が必要といえます。

 

まとめ
今回のトピックについて、会社が取り組むべきこと

対象範囲が、正社員やパートなどの基準ではないことに注意

1年以内ごとに1回、自社が決めた方法でストレスチェック実施

従業員が安心して検査を受けられる環境づくり

 

社会保険労務士事務所オフィスアールワン 長谷川 靖二郎(はせがわせいじろう)のイメージ

執筆者

社会保険労務士事務所オフィスアールワン 長谷川 靖二郎(はせがわせいじろう)
大学の法学部を卒業後、法律事務所やキャリアコンサルタントなどの業種を経験。「法律」と「人」に対する強い興味が現職のモチベーションです。 人材業界の経験から、会社にとって「人」がどれだけ重要であるかを痛感しており、特に採用関連のトピックは色々とご相談に応じられます。 「自分が変われば周りも変わる」がモットー。お酒が好きで何でも飲みます。

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