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いよいよ10月から社会保険の適用拡大がスタート。中小企業に必要な対策は?

いよいよ10月から社会保険の適用拡大がスタート。中小企業に必要な対策は? - 社会保険労務士事務所オフィスアールワン | 東京都千代田区

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こんにちは。社会保険労務士事務所オフィスアールワンの高澤(たかさわ)です。先日、出張で初めて訪れた盛岡で食べた回転寿司の美味しさに、しみじみと幸せを感じました・・・。

「パートタイム・アルバイト勤務」といった従業員の方にも新たに社会保険加入の義務が発生する、「社会保険の適用拡大」がいよいよ今年(2016年)の10月からスタートします。

今回の適用拡大の対象となるのは(現行制度において)「被保険者数が501人以上の事業所」であり、中小企業は対象となっていません。しかし、その後には「平成31年9月30日までに検討を加え、その結果に基づき必要な措置を講ずる」とされています。つまり、平成31年10月以降には、中小企業も適用拡大の対象となる可能性があるのです。そのため、中小規模の会社であっても、今のうちに対策を講じておく必要があるといえます。

施行が目前に迫っておりますので、今回は適用拡大のポイント(誰が対象なのか?会社への影響は?)を簡単におさらいしつつ、会社側に必要な今後の準備もお伝えします。

※より詳しい内容は、以前の記事もぜひご覧ください。
(2014.09.01)えっ、パートやアルバイトも?平成28年より社会保険が適用拡大となります。

 

社会保険加入対象者の新しい要件

10月の適用拡大においては「現行の適用基準」で適用となる被保険者数が、501人以上の事業所が対象となります。

※ちなみに、現行のシステムでは、社会保険に加入しなければならないパートタイマーは「週の所定労働時間が、その事業所の正社員のおおむね4分の3以上の者」となっています。そのため「被保険者数=全労働者数」ではないことに注意しましょう。

この条件にあてはまる事業所において、次の4つの条件の「すべて」に該当するパート従業員がいれば、新たに10月から社会保険に加入させる必要があります。

① 1週間の所定労働時間が20時間以上である
② 月額賃金が88,000円以上(年収106万円以上)である
③ 1年以上の雇用見込みがある
④ 学生ではない

 

対象となる事業所への影響は?

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それでは、これによって会社側にはどれくらいの負担が新たに発生するのでしょうか?

簡単な試算の方法として、社会保険の保険料は会社負担分・本人負担分、ともに「額面給与のおおよそ15%」となっています。たとえば、月の額面給与が「10万円」のパート従業員の場合、月の社会保険料は会社負担・本人負担がそれぞれ「約1万5千円」ずつ、というイメージです。

例)年収120万円のパート従業員50人が新たに社保加入となった場合
会社負担の保険料:プラス年間900万円(50人合計)
本人負担の保険料:プラス年間18万円(1人あたり)

この新たに発生するコストを売上換算すると、相当にインパクトのある金額といえます。特に、製造業や飲食業、小売店など、多くの短時間労働者(パートタイマー・アルバイト)が就労する業種への影響は甚大です。

 

一方では、雇用継続の課題も。

会社のコスト負担が大きい今回の適用拡大ですが、しかしその一方では、今後も続く「人手不足」があります。つまり、企業が多少のコストを負担したとしても、継続して働いてほしいパート勤務の人材を確保することも、大きな経営課題といえます。

そのため、たとえ現時点では社会保険の適用拡大の対象とならない会社であっても、今のうちからパート従業員のための雇用パターンや労務管理、評価制度を(正社員と同様に)整備しておく必要もあります。

 

また、「パート従業員の力を十分に活用したい」という会社側に対して、配偶者がいるパートの方の「扶養家族となる範囲内の収入で働きたい!」という気持ちが課題となってしまうことはないでしょうか?

しかし、これは「扶養に入ることで、実際に世帯収入にメリットがあるのか」という試算が行われないまま勤務パターンが決められていることが、本当の課題です。
(扶養に入らないほうが、ご本人の世帯と会社側の双方にとってメリットがある働き方も、もちろん多々あります)

そこで正確な試算を提示することができれば、ご本人の希望勤務パターンが変化する可能性も十分にありますので、会社側は常にこのような試算ができる準備が大切です。

※当事務所では、会社側の社会保険料試算だけではなく、パート従業員の方の世帯収入のシミュレーションもご提供していますので、お気軽にご相談ください。

 

企業としては多くの課題がつきつけられている状況ですが、大きな変化の局面だからこそ、正しく対処ができれば今後の人材活用において他社と差をつける機会でもあります。ぜひ着実に準備を進めていってください。

 

まとめ
今回のトピックについて、会社が取り組むべきこと

適用拡大の対象となるパート従業員と保険料増額を把握

パート従業員向けの雇用管理・評価制度等を整備

勤務パターンごとの会社の保険料負担と本人の世帯収入の試算

 

代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)のイメージ

執筆者

社会保険労務士事務所オフィスアールワン 代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)
社会保険労務士事務所を開設して、はや20年。最初の事務所は自宅の 子ども部屋でした。 現在ご契約いただいている約130社のお客様にとって真の「パートナー」となれるよう、スタッフたちと日々汗をかいています。 私たちの強みは「労務相談」と「給付請求」。モットーは「人間万事塞翁が馬」です。

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