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男性の育児休業は世帯収入にどれくらい影響があるのか、試算してみました。

男性の育児休業は世帯収入にどれくらい影響があるのか、試算してみました。 - 社会保険労務士事務所オフィスアールワン | 東京都千代田区

こんにちは。社会保険労務士事務所オフィスアールワンの高澤(たかさわ)です。

ちょっと前のニュースで、「女性の活躍推進」を掲げる安倍政権による、「2020年までに『男性』の育児休業取得率を13%にする」という目標が伝えられました。(2013年度のデータでは、育児休業の取得率は女性76.3%に対して、男性は2.03%です)

しかし、そのようなニュースを聞いても「男性の育児休業」にぴんとくる方のほうがまだ少ないはずです。さらに収入面での心配もあるのでは?そこで今回は、「母親だけが育児休業」というケースと「夫婦ともに育児休業」というケースでの収入の違いを比較してみます。

男性の育休取得に何となく抵抗があるという方も、ぜひ前向きにご検討してみてください。

 

夫婦で育児休業を取ると、期間が2ヶ月延長に。

「育児休業中の収入」というのは何より気になるところかと思います。

育児休業中の就業していない期間は、「育児休業給付金」が国から支給されます。『産後休業が終わってから』(出産から2ヶ月後)開始して、『原則は子供が1歳になる日の前日まで』(厳密には誕生日から数えると2日前)が支給対象期間となりますので、基本は10カ月間です。その間、給与が支給されない代わりに給付金が発生し、しかも非課税(社会保険料や所得税が免除)となります。

そして、この育児休業は「父親」と「母親」のどちらも取得でき、なおかつ同時期に取得することもできるのです。もちろん、その場合は給付金が2名分支給されます。取得時期の調整も可能です。(具体的なイメージはのちほどお伝えします)

 

そのうえで、「母親だけが育児休業」と比べて「夫婦ともに育児休業」にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

それは「パパ・ママ育休プラス制度」(※)により、「支給期間が最長2か月延長される」ということです。
※配偶者が先に育児休業を取得していて自分も取得すれば、育児休業給付金をもらえる期間が、子が1歳2か月になるまで延長される、というもの。

 

さらに、それに加えて、平成26年4月より育児休業給付金の支給金額の計算料率が改定となり、育児休業に対する給付がより手厚いものとなりました。それにより、「就業していた場合の給与の手取り額」と「育休取得の場合の給付金額」の差がこれまでより小さくなっています。

こういった状況により、夫婦がともに育児休業を取得する場合の経済的な負担は小さくなってきているといえます。それが実際にどれくらいであるのか、具体的なケースをご覧ください。

 

「夫婦そろって育児ができる期間をつくりたい」(その場合の収入は?)

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私は以前、育児休業をご夫婦で取得したいというご相談を受けたことがあります。やはり「世帯の収入が気にかかる」とのことでしたので、下記のように収入試算をお見せしました。(概算となります。また、金額は実際のご相談とは多少変えております)

まずは一般的な「母親だけが育児休業」の場合の収入試算です。ご夫婦ともに給与30万円(手取り額は24.8万円)とします。

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<収入試算>
母親:180.6万円(10カ月分の給付金額) + 49.6万円(2ヶ月分の手取り給与)  =  230.2万円
父親:297.6万円 (12か月分の手取り給与)

この場合、お子さんが1歳2か月までの育児休業給付金と給与を合わせた収入総額は、夫婦で5,278,000円となります。

 

そして、下記が今回のご夫婦が希望された「夫婦ともに育児休業」の場合の収入試算です。(給与額は同じです)

・産休終了後に、母親は仕事に復帰。父親が育休を開始。
・その後に母親も育休を開始し、3ヶ月間は夫婦そろって育休取得。その後、父親は仕事に復帰。

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<収入試算>
母:   74.4万円(3ヶ月分の手取り給与)+165.6万円(9カ月分の給付金額)  =  240万円
父:   120.6万円(6カ月分の給付金額)+148.8万円(6ヶ月分の手取り給与)  =  269.4万円

この場合、1歳2か月到達までの育児休業給付金と給与を合わせた収入総額は、夫婦で5,094,000円 となります。

 

つまり、この場合に「夫婦ともに育児休業」と、「母親のみ育児休業」の収入の差は、1年間で184,000円 となります。
(もしも夫婦が同時に取得する期間を設けず、交互に取得すればさらにその差は縮まります)

実際にこの結果を受け、ご相談いただいたご夫婦からは「思ったよりも収入面をあまり気にせずに、夫婦で育児休業が取れそうです!」とおっしゃって頂けました。

 

収入への影響はもちろんゼロではありません。しかし、「子どもがまだ小さいときにできるだけ近くで成長を見守りたい」というお気持ちに対して、それが検討できる現実的な範囲といえるのではないでしょうか?

現在、夫婦による育児の役割や考え方も、以前よりも多様化していると思います。かけがえのない時間に、できるだけご希望に近いスタイルで育児ができるよう、私も皆さまからのさまざまなご質問にお応えしていきたいと思っています!

 

代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)のイメージ

執筆者

社会保険労務士事務所オフィスアールワン 代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)
社会保険労務士事務所を開設して、はや20年。最初の事務所は自宅の 子ども部屋でした。 現在ご契約いただいている約130社のお客様にとって真の「パートナー」となれるよう、スタッフたちと日々奮闘しています。 私たちの強みは「労務相談」と「給付請求」。モットーは「人間万事塞翁が馬」です。

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