入社前の健康状態確認が会社防衛につながります。
2026/02/01
こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの笹沼(ささぬま)です。2026年は「テニスの大会に出る」「ハーフマラソンを完走する」という目標を年初に掲げましたが、気がつけば何も行動しないまま1か月が過ぎてしまいました。まずは小さな一歩からでも動き出し、目標達成に向けて行動していこうと思います。
先日、お客様から「入社後すぐに体調不良で休職となり、採用時にどこまで確認すべきだったのか悩んでいる」というご相談をいただきました。入社前の健康状態の取り扱いはとてもデリケートですが、実務上は避けて通れないテーマでもあります。
今回は、入社前の健康状態確認について、会社として備えておくべき考え方と実務対応をお伝えします。
入社前の健康確認が注目される背景
近年、メンタル不調や持病を抱えながら働く方が増えています。会社としては、多様な人材を受け入れる姿勢が求められる一方で、入社後すぐに就業が難しくなり、現場が混乱してしまうケースも少なくありません。
特に中小企業では、一人の欠勤や休職が業務全体に大きく影響することもあります。こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、「入社前にどこまで確認できるのか」「何を準備しておくべきか」を整理しておくことが重要です。
注意すべきこと

お客様からよく聞くのが、「採用面接では病歴や障害の有無は聞いてはいけないですよね?」という声です。確かに、必要以上に踏み込んだ質問は、プライバシー侵害や差別につながるおそれがあります。
一方で、業務を行ううえで配慮が必要かどうかを確認すること自体は、決して間違いではありません。むしろ、何も確認せずに入社してもらい、後から「実はこの業務ができなかった」「長時間勤務が難しかった」と分かる方が、本人にとっても会社にとっても負担が大きくなります。
大切なのは、「採用の可否を判断するため」ではなく、「入社後に無理なく働いてもらうため」という目的を明確にしたうえで確認することです。
確認する内容と実務での工夫
面接時に口頭で確認することも可能ですが、「直接は聞きにくい」「聞き漏れが不安」という声も多く聞かれます。その場合は、書面やエントリーシート等で自己申告してもらう方法が有効です。
例えば、以下のような項目です。
・これまでに大きな既往症があるか
・過去数年間で継続的な通院があったか
・病気等により、業務上配慮が必要な点があるか
・過去に長期欠勤や休職を要した経験があるか
ここで重要なのは、「すべてを詳しく書かせること」ではありません。業務に影響が出る可能性があるかどうか、配慮が必要かどうかを把握できれば十分です。
また、申告内容は必要最小限の範囲で管理し、関係者以外に共有しない体制を整えておくことも欠かせません。入社前の健康状態確認は、採用を制限するためのものではなく、入社後に安心して働いてもらうための準備です。法的な配慮と現場の実情のバランスを取りながら対応することで、会社と従業員の双方を守ることにつながります。
「どこまで聞いてよいのか分からない」「この聞き方で問題ないのか不安」と感じる場合や、入社前対応や採用時の運用でお悩みの際は、ぜひアールワンまでご相談ください。
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社会保険労務士法人アールワン 笹沼 瞬(ささぬましゅん)
生命保険会社の営業職から転じて、入社14年目のベテランとなってきました。担当クライアントの多くが社員100名以上の規模の会社様ということもあり、法改正の情報は特に早めにキャッチアップすることを心がけています。得意な分野の助成金・補助金申請はずいぶんと経験値が増えてきました。趣味でテニス(最近はインドアが多いです)をやっていますので、テニスやられる方はぜひお声かけください。好きな食べ物は豆腐です。
140社の人事労務をサポートする、東京都千代田区の社会保険労務士法人アールワンが提供。人事労務ご担当者の方の実務に役立つ情報をお届けします。
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