休職期間満了で退職となった従業員への対応
2026/03/01
こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの西嶋(にしじま)です。先日、家族で大洗の水族館に行ってきました。イルカのショーの際、塩水を被りましたが、珍しい魚、サメ等を観ることができ、楽しい時間を過ごすことができました。
私傷病で会社を休職されていた方が復職叶わず退職となった場合、トラブル(不当解雇など)が発生することがあります。今回はトラブルにならない為の対応についてお伝えします。
復職が可能かどうかの判断について
復職可能かの判断を行うのは、休職者本人ではなく、会社となります。本人は「働ける」と主張があったとしても、普段の業務内容を正確にお伝えした上で、医師(主治医、産業医)の診断・意見をベースに復職が可能かを判断することになります。
休職期間満了間際では、判断するのに時間が足りない為、遅くても満了時期の1ヶ月前に「休職期間満了通知」を送り、診断書などの提出を求めるのが良いです。復職可能と判断できる状況で退職を強制すると、不当解雇となる場合がある為、慎重な判断が必要です。
会社が行う手続きと案内いただきたいこと
検討した結果、復職が難しいと判断した場合の手続きの流れについては下記となります。
■会社で行う主な手続き
(1)復職不可と判断した理由を対象者に説明する。
→医師の診断や意見だけでなく、普段行う業務に耐えられるか検討した結果を伝える。(復職不可の自然退職となります)
(2)退職手続きの案内・申請を行う
①雇用保険離職証明書
②源泉徴収票
③健康保険被保険者資格喪失確認通知書(国民健康保険、国民年金への切替えに必要)
④退職証明書(本人から請求があった場合)
■案内いただきたいこと
(1)元の健康保険に個人で加入し続けられる任意継続のご案内
任意継続を選択した場合の保険料負担額をお伝えし、国民健康保険にするのかご本人に判断してもらう。
(2)退職後の傷病手当金の申請について
病気療養の為、働くことができない場合、下記条件を満たせば退職後も傷病手当金の受給が可能です。(請求可能日数が残っている場合)
<退職後も傷病手当金が受給できる条件>※全て該当する必要あり
①退職日までに、1年以上継続して健康保険(社会保険)の被保険者であること。
②退職日の前日までに連続して3日以上休んだ期間があり(待期期間の完成)、かつ退職日も休んでいること。(退職日が欠勤、有給休暇で出勤していないこと)
③在職中(退職日)までの期間の傷病手当金の申請を行っていること。
④在職中と同一の傷病により、退職後も引き続き労務不能状態が続いていること。
⑤労務不能期間が継続していること(退職後は断続しての受給は不可です)
※退職後の傷病手当金の申請は、会社ではなく、ご自身で行っていただくことになります。
(3)失業給付の受給延長手続き ※65歳未満の方が対象
失業給付は通常、離職してから1年以内に受給いただくことになりますが、病気を理由に働くことができない場合、本来の受給期間(1年間)に働くことができない期間(最大で3年間)をプラスし、受給期間を延長することが可能です。
※退職してから働くことができない状態が30日以上続いた場合が要件となります。
検討の結果、休職期間満了で退職となった場合、復職させることができなかった理由の説明、退職後の手続きの案内は誠意を持って行うことが大事です。従業員が退職する際に会社との間で問題が起きるケースは少なくありませんが、誠意ある対応がトラブルを防止には必要です。
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社会保険労務士法人アールワン 西嶋 一樹(にしじまかずき)
サッカーと水泳が好きな37歳です。担当しているクライアントのほとんどが100人未満の中小規模の会社様ですので、大企業とは異なるスタイルでの人事労務のリスクマネジメントに腐心しています。お客様の要望に迅速に対応できるよう、日々精進していきます。週末は家族と一緒に近所を散歩するなどしてリラックスして過ごしています。
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