アールワン日誌 Blog

年間7000人が失踪!外国人実習生の職場定着のために必要なこととは?

2018/08/30

年間7000人が失踪!外国人実習生の職場定着のために必要なこととは? - 社会保険労務士法人アールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの西嶋(にしじま)です。最近、日本酒の美味しさを知り、ビールよりも多く飲むようになりました。特に、山形で飲んだ「十四代」の味が忘れられません・・・。

さて昨今では、人手不足に悩んでいる建設業や製造業などの分野において外国人実習生の受入れが多く行われています。しかし、その一方では就業中の実習生の失踪数が年々と急増しており、問題となっています。(平成29年失踪者数7,094人/法務省発表)

今回は、外国人実習生を実際に受け入れている経営者の方にその対策を伺う機会がありましたので事例として紹介します。

 

企業の経営者・担当者さま

「もっと詳しく知りたい」「今この件で困っている」そのようなときには、こちらよりご連絡ください。

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失踪してしまう背景にはなにが?

このような失踪が発生するのは「受入れ先の企業での仕事がうまくいかない」「より良い給与が得られる仕事を求めてしまう」などの、実習生自身の問題は原因として当然考えられます。

しかしその一方では、外国人実習生の受け入れ先企業のうち、約7割の事業所で労働法令違反が見つかっているという現実もあります。

違法な長時間労働26.2%/安全基準違反19.7%/割増賃金不払い15.8% …etc (平成29年度 厚生労働省発表)

そのような背景も踏まえると、今後の失踪を減少させていくためには、企業側の主体的な取り組みが不可欠です。そこでこのたび、外国人実習生の失踪者を出さないように取り組みをしている建設業の経営者の方にお話を伺いしました。重要なポイントは、単なる労働力ではなく、一緒に働いてくれる仲間として実習生を受け入れようとする会社側の「意識」ということでした。

 

受け入れ先企業の取り組みの事例

「外国人実習生の母国への家庭訪問」

定期的(毎年1回程)に外国人実習生の母国に行き、家庭訪問を実施しているとのこと。家庭訪問では、実習生の方の普段の生活や仕事ぶりについて話をし、日本での活躍についてお話をするそうです。この会社も以前は実習生の失踪が起きていたそうですが、家庭訪問を行いはじめてから、失踪する人がいなくなったそうです。

文化の違う日本に来て仕事をするので、「母国に帰りたい、逃げ出したい」と思うことも少なくないはずです。しかし、家庭訪問を行うことで、本国の家族からの励ましも受けられて(「日本で良い経験をできているのだから頑張れ」など)、思いとどまることができているとのことです。

「管理業務を行なってもらう」

ある程度、業務経験が増えた段階で、現場での指示出しや工程管理のような管理業務を任せ、また給与にもそれを反映させることで、仕事や自身の成長にやりがいを感じてもらえるようにしているそうです。また、その経験はいずれ本国に帰って仕事をする際にも役立ててほしいという想いもあり、それを本人に伝えているそうです。

 

外国人実習生と聞くと人手不足解消のための「手段」と思いがちの人も多いはずです。しかし、今回のお話を聞いて私が改めて感じたのは、そのような考えが現状の問題を生んでいるのではないか、ということです。仲間として迎え入れる意識があれば、会社側も日本で安心して働いてもらえる工夫(成長機会の提供や、実習生の家族とのコミュニケーションなど)をするようになり、結果的に失踪者も少なくなっていくはずです。

つい先日、今回ご紹介した会社様を訪問したときのことです。そこで働く外国人実習生の方から、笑顔でとても気持ちのよい挨拶をしていただきました。その姿から、日本での生活の充実ぶりを感じることができ、私までうれしい気持ちになりました。

 

企業の経営者・担当者さま

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西嶋 一樹(にしじまかずき)のイメージ

執筆者

社会保険労務士法人アールワン 西嶋 一樹(にしじまかずき)
サッカーと水泳が好きな37歳です。担当しているクライアントのほとんどが100人未満の中小規模の会社様ですので、大企業とは異なるスタイルでの人事労務のリスクマネジメントに腐心しています。お客様の要望に迅速に対応できるよう、日々精進していきます。週末は家族と一緒に近所を散歩するなどしてリラックスして過ごしています。