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労使協定を結ぶときの「過半数代表者」を適切に選出していますか?

労使協定を結ぶときの「過半数代表者」を適切に選出していますか? - 社会保険労務士法人アールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの高澤(たかさわ)です。今年の夏は、故郷の高校の甲子園での活躍に、決勝まで目が離せませんでした。9月になった今でも、逆転スリーランやツーランスクイズの場面を動画で繰り返し見ては、故郷を誇らしく思う気持ちに浸っています。

さて「労使協定」という言葉はご存知でしょうか?これは、使用者(会社)と労働者代表(以下「過半数代表者」)の間で取り交わされる約束事を書面で契約したものです。しかし、その過半数代表者を選出した方法が「特定の労働者を会社が指名した」などの不適切なものであった場合には、締結された協定は無効となってしまいます。

今回は、過半数代表者になることができる労働者の要件と、その正しい選出方法についてお伝えいたします。

 

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1.過半数代表者となることができる労働者の要件

「労働基準法第41条第2号に規定する管理監督者でないこと」

管理監督者とは、一般的には部長や工場長など「労働条件の決定やその他の労務管理について経営者と一体的な立場にある人」を指します。そのため、過半数代表者の選出にあたっては、管理監督者に該当する可能性のある人は避けるべきです。

 

2.過半数代表者の適正な選出方法

「協定を締結するため、就業規則に意見を出すため等、過半数代表者を選任することを明らかにしたうえで、投票、挙手などにより選出すること」

①次のケースは禁止事項となります。
・使用者が一方的に指名している場合
・親睦会の代表者が自動的に行なっている場合
・一定の役職者が自動的に行うこととしてしまっている場合
・一定範囲の役職者のあいだで互選により選出している場合

②過半数を代表する者について、式で表すと次のとおりとなります。
代表者の支持者数 ÷ 事業場の労働者数 > 2分の1

この「事業場の労働者数」には、正規の従業員だけではなく次の労働者も含まれます。
イ. 管理監督者(過半数代表者にはなれないが、選出の1票はあるという点に注意)
ロ. パートタイマー・アルバイト・嘱託・契約社員等、一般に非正社員とよばれる労働者
ハ. 病気欠勤者
ニ. 休業・休職中の者(育児休業・介護休業取得者)
ホ. 年少者
ヘ. 「派遣元」企業における派遣労働者(派遣先においては含まれません)

 

過半数代表者について、よくあるご質問

Q 「正社員の就業規則」の変更を行うにあたって、その適用対象とならないパート労働者も代表選出に加わらせる必要がありますか?

A あります。

Q 三六協定の締結にあたって、そもそも時間外労働が禁止されている年少者も代表者選出に加わらせる必要がありますか?

A あります。

Q 過半数代表者の選出を行うことが、100人の労働者のうち70人にしか伝わっていなかった。そのうえで、立候補したAさんを70人中51人が支持(選出)した。選出を知らされていなかった30人からは「この選挙は無効だ」という意見が上がっているがどうなのか?

A 過半数(100人中51人)の同意を得ているため、Aさんは過半数代表者となります。

 

これまでは、過半数代表者の選出において適正な方法が取られていなくても、問題となることはまれでした。しかし、昨今では従業員から「会社が任意に指名した人に署名捺印をさせた協定は無効だ。代表者の選出からやりなおすべきだ」という発言が出てくることも決してめずらしくありません。

私が以前に、お客様に過半数代表者の選び方をお伝えしたときには「それって、社内に労働組合ができるということ?」という反応をいただいたこともあります。そこには、働く人の権利主張がやたら強くなることを懸念される気持ちが感じられました。しかし、働く人たちに選ばれた過半数代表者が、やたらと行き過ぎた権利主張をしてくるという状況に出くわした経験は少なくとも私はありません。

時間外労働や変形労働時間制、有給休暇の計画的付与、給与からの法定外控除など、労使協定によって会社が実施できることはどれも重要なものです。会社に落ち度があることでそれが無効になってしまうことこそ、ぜひとも避けたいところです。

 

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代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)のイメージ

執筆者

社会保険労務士法人アールワン 代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)
社会保険労務士事務所を開設して、はや22年。最初の事務所は自宅の子ども部屋でした。現在ご契約いただいている約130社のお客様にとって本音でつながっている「パートナー」となれるよう、スタッフたちと日々奮闘しています。モットーは「人間万事塞翁が馬」です。