アールワン日誌 Blog

労使協定も企業防衛に必要なアイテムです。

2021/11/20

労使協定も企業防衛に必要なアイテムです。 - 社会保険労務士法人アールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの高澤(たかさわ)です。近所のお寺の入り口には、毎日「今日のひとこと」がご住職様の見事な毛筆で書かれています。「世界はあなたを中心に回っていない」一見するとあたり前の言葉にも「うっ」となることが多く、これを見て一日が始まります。

書類の整理をしていたら、10年以上前にご相談を受けた労使協定に関する書類が出てきました。退職した従業員が弁当代の控除は違法だといって労基に行った。労基から呼び出しが来た。何が違法なのか?というご相談でした。

 

企業の経営者・担当者さま

「もっと詳しく知りたい」「今この件で困っている」そのようなときには、こちらよりご連絡ください。

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そもそも労使協定にはどんな種類があるか。

一般的によく知られているのは三六協定ですが、下記の種類があります。

1.労働者の委託による貯蓄金の管理
2.時間外・休日労働(36協定)
3.1ヶ月単位の変形労働時間制
4.1年単位の変形労働時間制
5.1週間単位の非定型的変形労働時間制
6.裁量労働制における労働時間制
7.事業場外みなし労働時間制
8.フレックスタイム制
9.一斉休憩の適用除外
10.年次有給休暇の計画的付与
11.年次有給休暇の時間単位付与
12.年次有給休暇中の賃金支払(社会保険の標準報酬日額で支払う場合)
13.賃金の一部控除(法定外控除を行う場合)
14.育児休業・介護休業の対象労働者の一部除外
15.高年齢者の再雇用制度に伴う人選基準の設定
16.派遣法により事業所単位の期間制限を延長する際の意見聴取(派遣先)

上記中、労働基準監督署に届出義務があるものは1から7まで。8以後は届出不要(協定締結後、保存)

 

お弁当代の控除で、労基から呼び出しとは。

経緯を社長に確認したところ・・。退職した従業員の方は、給与の歩合額で会社と相当にやりあってから突然出てこなくなり、そのまま退職した。その後、その方は労基に行って、「この会社は賃金の一部控除の協定がないのに、私は給与から毎月お弁当代が控除されていた。監督官、是正の指導をしてください」となり、労基から呼び出しがかかったとのこと。元従業員の方からすれば、なんとか、なんでもいいから会社に一矢を報いたいという気持ちからの行動なのでしょう。

確かに、社会保険料や所得税、住民税以外の控除をする場合は、労使協定は必要です。しかし、これまでそんな協定は作ったこともない。そもそも弁当代は給与から引くよ、に何も文句言っていなかったのに・・、との社長のお言葉。

そして、労基の指導により、控除していたお弁当代を本人の口座に振込みし、その後また会社に入金してもらう、というなんともいえない展開となりました。ご相談は受けたものの、できることはほぼなく、「必ず、必ず、この協定を結んでください」と社長に作成した協定をお渡ししました。

 

法律で決まっているから、だけではない協定の必要性という点では、育児休業・介護休業の対象労働者の一部除外の協定も同様です。これが無いと、入社して1年経っていない人からの育児休業の申出もOKしなくてはならないものとなってしまいます。

就業規則の見直し、といえば規則だけでなく、自社に必要な労使協定の確認も会社を護るために必要です。

 

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高澤 留美子(たかさわるみこ)のイメージ

執筆者

社会保険労務士法人アールワン 高澤 留美子(たかさわるみこ)
社会保険労務士事務所を開設して、はや25年。最初の事務所は自宅の子ども部屋でした。現在ご契約いただいているお客様と本音でつながっている「パートナー」になれるよう、日々奮闘しています。モットーは「人間万事塞翁が馬」です。