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人事労務ご担当者はおさらいを!2017年の労働法令の改正ポイントをおさえていますか?

人事労務ご担当者はおさらいを!2017年の労働法令の改正ポイントをおさえていますか? - 社会保険労務士事務所オフィスアールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都千代田区の社会保険労務士事務所オフィスアールワンの高澤(たかさわ)です。元日は、今年もぬけるような青空でした。汽車が2時間に一本だけの田舎から出てきて、はやウン十年ですが、東京の元日が毎年のように快晴であることがいまだに不思議です。

さて、現政権では多様な働き方が可能となることを目的とした「働き方改革」が推進されており、その一環として本年(2017年)には複数の法改正が実施・予定されています。

「育児介護休業法」「雇用保険法」「年金法」が対象となっていますが、いずれも企業の雇用環境に影響があるものですので、それぞれポイントをしぼってお伝えいたします。

 

1月1日:育児介護休業法の改正

主な内容は次の3点です。

◇育児休業・介護休業の取得要件が緩和されます

◇介護休業の分割取得が可能になります

◇介護を行う労働者の時間外労働が制限されます

少子高齢化による今後の人口推移から、これから多くの人が家族の介護を経験することが予想されており、「介護離職」が大きな課題のひとつとなるでしょう。今回の改正は、介護をしながらも従業員が退職することなく働き続けられる職場環境を整えることが目的となっています。

会社に求められる対応として、この改正内容に沿った「育児介護休業規程の作成・変更」が必要となります。

 

1月1日:雇用保険法の改正

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この改正には複数の内容が含まれますが、そのうち主なものを2つお伝えいたします。

 ◇65歳を超えてから新たに雇用される方に雇用保険が適用されます

これまで65歳を超えて雇用された方は、雇用保険に加入することができませんでしたが、今年(2017年)の1月1日以後は新たに加入できることとなりました。(加入にあたっては週の所定労働時間が20時間以上であることが前提です)

平成32年度までは保険料が会社・本人ともに免除となりますので、全く保険料の負担をせず、会社退職後には失業給付を受けとれる方も少なからず出ることでしょう。

会社は「該当する方の、雇用保険の加入手続きを行っていなかった・・・」ということがないように、改めて該当者の有無を確認する必要があります。

 

◇「特定受給資格者」の範囲の拡大

特定受給資格者とは

「退職を本人から申し出た場合であっても、それが一定の理由に該当していれば、退職後の失業給付の受給が解雇の場合と同等に扱われる」

というものです。これにより、該当者は一般的な自己都合退職よりも給付内容が手厚くなります。

これまでもその基準は複数あり、そのうちの一例として

「当初の労働条件と実際が著しく違っていたため離職した人」
「賃金の遅配が2カ月以上あったために離職した人」

などとなっていました。

今回の改正では、すでにあったこれらの基準が見直しされ、新たに「育児・介護休業法に定められた義務違反がある場合」が追加されています。

これは、育児や介護を行う労働者の保護を目的としており

「育児介護休業の申し出を会社に拒否された」
「育児介護のために時間外労働の制限を請求したが、実現しなかった」

などによって離職した人が該当します。

※ちなみに、一定期間のうちに「特定受給資格者」に該当する人が4人以上出た会社は、着手していた助成金があっても、その申請ができなくなってしまいます。

 

8月1日:年金法改正(年金受給資格期間の緩和)

これまでは、年金受給のためには25年以上の「受給資格期間」(年金に加入した期間)が必要であり、それが24年11カ月以下であった場合には老齢年金を受け取ることができませんでした。この「25年」が8月1日から「10年」に改正されることとなります。

これにより「無年金者」といわれる人が64万人減るとも言われています。(当然ながら、支給される年金額は、加入期間の長さに応じた金額となります)

※これについては、会社が対応すべきポイントは現時点では特にありません。

 

今回は、今年2017年に実施の労働法令の法改正のポイントをお伝えしました。これからの日本が向きあう労働力人口の減少に対して、少しでも対策をとろうとする政府の意図を感じます。

しかし、直近で企業経営にさらに大きな影響を与えることが予想されるのは、政府が検討をすすめている「同一賃金同一労働」です。ただし、現時点(2017/1/20)ではまだガイドライン以前の段階であるため、企業が即座に行うべきことはありません。そこで検討されている内容については、今後のブログでも随時お知らせしていく予定です。

 

代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)のイメージ

執筆者

社会保険労務士事務所オフィスアールワン 代表 高澤 留美子(たかさわるみこ)
社会保険労務士事務所を開設して、はや20年。最初の事務所は自宅の 子ども部屋でした。 現在ご契約いただいている約130社のお客様にとって真の「パートナー」となれるよう、スタッフたちと日々奮闘しています。 私たちの強みは「労務相談」と「給付請求」。モットーは「人間万事塞翁が馬」です。

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