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《徹底解説》従業員の「懲戒処分」に踏み切るときは。 -第1回-(全3回)

2016/09/22

《徹底解説》従業員の「懲戒処分」に踏み切るときは。 -第1回-(全3回) - 社会保険労務士法人アールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都千代田区の社会保険労務士法人アールワンの濵中(はまなか)です。今年はジャイアンツに覇気が感じられないので、最近はもっぱら西武ライオンズを応援に西武ドームに通っています。

従業員が会社の規則に反したり、あるいは不祥事を起こしたりした場合には、会社は組織の秩序を守るためにも、減給や降格、そして解雇といった「懲戒処分」を検討しなくてはいけません。

しかし、懲戒処分にあたってはその「根拠」や「合理性」が厳しく問われます。場合によっては、逆に会社が損害賠償を請求される、といった事態に発展する事例もめずらしくありません。

それでは、懲戒処分の妥当性はどのように判断されるのでしょうか?それは、処分そのものよりも、その処分の決定に至るまでの「プロセス」にあると言えます。

そこでこれから全3回にわたって、会社が懲戒処分を遂行するまでの適切なプロセスを解説します。今回は第1回です。


 

企業の経営者・担当者さま

「もっと詳しく知りたい」「今この件で困っている」そのようなときには、こちらよりご連絡ください。

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懲戒処分のプロセスとは

もっともシンプルで、そして「適切ではない」プロセスは次のとおりです。

不祥事の発生

懲戒処分

例えば、何らかの不祥事が発生したときに、経営者の裁量(印象)のみで「減給だ!」などといった判断が行われるケースです。しかし、これでは「本当に事実関係を正しく把握できているのか」「その処分が適当であるのか」といった裏付けが無く、会社にとって最もリスクの高いプロセスだといえます。

 

会社のリスクを極力排除した、適切なプロセスがこちらです。

不祥事の発生

①事実関係の調査

②懲戒処分の検討

③就業規則における所定の手続き

④懲戒処分の内容の決定

懲戒処分

不祥事の発生から、懲戒処分に至るまでに、①〜④のプロセスをすべて辿る必要があります。決して手軽な内容ではありませんが、会社のリスクを考えればどれも無視することができないものです。

今回は、このうち「①事実関係の調査」について説明します。

 

「①事実関係の調査」とは

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そもそも、不祥事とはどのように発覚するのでしょうか?おそらく、多くのケースが、特定の個人からの申告(通報)や、その証拠とされる資料やデータなどによるものでしょう。

しかし、それだけによって懲戒処分の判断をするのは、もちろん客観的とは言えません。

そのため、この「事実関係の調査」では

◇関係者(非違行為をしたとされる者、被害者を含む)へのヒアリング

◇事実を裏付ける書類等の証拠の確認

を行っていきます。

 

ヒアリング・証拠確認の進め方と注意点

事実関係の調査について、その進め方と注意点は次のとおりです。

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このプロセスの中で、怠りがちなのが「懲戒対象者から事情および弁明を聴く」ことです。わざわざ、対象者から意見を聴いても仕方ないと思われるかもしれませんが、これを怠ると「一方的な意見のみで判断が下され、客観性に欠ける」とみなされる可能性があるので注意が必要です。

 

 

「供述の信用性」はどう判断するのか?

さて、ヒアリングの対象となる関係者(懲戒対象の本人も含む)によっては、感情面や利害関係などから「供述内容が事実通りではない」という可能性もゼロではありません。それでは、ヒアリングした内容の「信用性」や「客観性」はどのように判断すべきでしょうか?

次にあげるのが、その判断のガイドラインとなるものです。

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特にここで注意すべきは、「第三者的な立場にある人」の供述です。懲戒処分の対象者に対して個人的な感情が入る恐れがありますので、その供述を採用するときには慎重になる必要があります。

 

 

今回の記事は、懲戒処分のプロセスにおける「①事実関係の調査」についてでした。

第2回以降では、その次のプロセスにあたる「②懲戒処分の検討」「③就業規則における所定の手続き」「④懲戒処分の内容の決定」について解説いたします。


 

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濵中 伸介(はまなかしんすけ)のイメージ

執筆者

社会保険労務士法人アールワン 濵中 伸介(はまなかしんすけ)
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