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海外で現地採用した社員を日本法人で雇用する場合の注意点とは?

2023/10/10

海外で現地採用した社員を日本法人で雇用する場合の注意点とは? - 社会保険労務士法人アールワン | 東京都千代田区

こんにちは。東京都の社会保険労務士法人アールワンの笹沼(ささぬま)です。先日、母が70歳になったので、喜寿のお祝いをしてきました。久しぶりに兄弟家族も集合し、楽しい時間を過ごしてきました。

昨今、人手不足解消のため海外人材を採用するケースが増えています。テレワークが普及してきたことから、日本国内の居住者だけでなく、海外居住者を雇用するケースがあります。そこで、海外居住者を雇用する場合の注意点について、お伝えします。

※日本居住者が海外支店に転勤したケースや、日本から海外に移住してテレワークをするケースではなく、元々海外に住んでいる現地の方を雇用するケースです。

 

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適用される社会保険

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①労災保険
労災保険が適用されます。ただし、実際の申請時には病院受診時の領収書や診療内容が和訳されている書類等が必要となります。

②雇用保険
雇用保険は日本に住民票を有する場合に加入となります。そのため、海外居住者には適用されません。

③健康保険
健康保険に加入できます。ただし、健康保険証は使えませんので、全額自己負担し、7割分を返金してもらいます(健康保険組合に申請します)。また、労災保険の申請と同様、診療内容の和訳した書類が必要です。

④厚生年金保険
厚生年金保険に加入できます。

 

労務管理上の注意点

①所得税
日本居住者ではなく非居住者として計算することになります。日本居住者の場合、労務提供に伴い給与が支給されたら、所得税を納めます。非居住者の場合、労務提供は日本国内ではなく、現地の国となりますので、日本では非課税となり、居住している国で所得税を納める必要があります。

②住民税
住民税は日本国内に居住している(住民票を有している)市区町村で課税されます。海外居住者は日本に住民票がありませんので、住民税は課税されません。

③労働時間管理
22時~5時までは深夜勤務となりますが、海外の場合、時差があります。日本では昼間でも、海外では深夜の場合があります。深夜に就業した場合、深夜割増として通常の給与の25%の割増賃金が必要となりますが、海外勤務者の場合は、その国での労務提供した時間が深夜だった場合、割増賃金の支払いが必要となります。日本時間ではありませんので、ご注意ください。

 

人手不足から海外人材を雇用する動きはこれからますます進んでいきます。ただし、日本居住者を雇用する場合と比較して、労務管理上の注意事項が多くなります。そのため、これから海外の現地の人材を雇用したい、とお考えの方はぜひご相談ください。

 

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笹沼 瞬(ささぬましゅん)のイメージ

執筆者

社会保険労務士法人アールワン 笹沼 瞬(ささぬましゅん)
生命保険会社の営業職から転じて、入社13年目。担当クライアントの多くが社員100名以上の規模の会社様ということもあり、法改正の情報は特に早めにキャッチアップすることを心がけています。得意な分野の助成金・補助金申請はずいぶんと経験値が増えてきました。趣味でテニス(最近はインドアが多いです)をやっていますので、テニスやられる方はぜひお声かけください。